個人再生ってどんな手続き?
どれくらい借金が減るの?
他の債務整理との違いは?
こんな疑問にお答えします。
- 個人再生とは?
- 個人再生と他の債務整理(任意整理、自己破産)の違い
- 任意整理・個人再生・自己破産 どれを選ぶべきか?
- 個人再生の種類と条件:小規模個人再生と給与所得者等再生
- 個人再生で借金はいくら減額できるか?
- 個人再生手続きの流れと期間
- 個人再生手続きの進め方
- 個人再生手続きに強いおすすめの弁護士事務所
本記事では個人再生についてメリット・デメリットから進め方まで解説します。
借金を減額する債務整理の方法として任意整理、自己破産、個人再生があります。
持ち家や車を残しつつ借金を大幅に減額できるのが個人再生です。
個人再生の種類から進め方まで解説していきます。
個人再生とは?
個人再生とは、裁判所を介して借金を大幅に(1/5~1/10程度に)減らしてもらう手続きです。
家や車・生命保険などの資産を処分せずに手続きを進められます。
住宅資金特別条項(住宅ローン特則)
「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」は、住宅ローンは返済を継続して自宅を処分されないようにしつつ、住宅ローン以外の借金だけを個人再生によって減額・分割払いとすることができる制度です。
これにより、住宅ローンが残っていても持ち家を処分せずに手続きを進められます。この点が個人再生の最大のメリットですね。
個人再生と他の債務整理(任意整理、自己破産)の違い
債務整理の方法として任意整理、自己破産、個人再生がありますが、まず、個別交渉である任意整理と、裁判所を介する自己破産・個人再生で大きな違いがあります。
それぞれの違いを見ていきましょう。
個人再生と任意整理の比較
任意整理は裁判所を介さずに債権者と個別交渉し借金を減額してもらう手続きです。
交渉結果しだいですが、大抵の場合は利息のカットにとどまります。
個人再生に比べると減額幅は小さいですが、個別交渉なので周りに迷惑をかける可能性が低いといったメリットがあります。
個人再生と任意整理を比較したときのそれぞれのメリットは以下のとおりです。
任意整理 | 個人再生 | |
---|---|---|
借金の減額 | 利息分のみ | 1/5~1/10 |
手続きと期間 | 短期 | 裁判所介さない長期 | 裁判所介す
周囲バレ | リスク極小 | 官報に掲載 |
保証人への影響 | 対象外なら無し | あり |
個人再生と自己破産の比較
個人再生と自己破産はどちらも裁判所を介して行う手続きで、官報に掲載されるなどのデメリットは共通です。
違いは残せる財産と借金の減額幅です。
自己破産は持っている財産を処分する代わりに、借金はゼロになります。
個人再生は家や車を残せる代わりに、借金はゼロにならず1/5程度残ります。
また、自己破産は手続き中に制限される職業があったり、借金の原因によっては認められないケースがあります(免責不許可事由)。
個人再生 | 自己破産 | |
---|---|---|
借金の減額 | 1/5~1/10 | 全額免除 |
残せる財産 | 家・車残せる | 最低限のみ |
職業制限 | 無し | 手続き中あり |
任意整理・個人再生・自己破産 どれを選ぶべきか?
個人の収支や考え方によるので何が最適かはケースバイケースです。弁護士や司法書士と相談のうえ決めるのが一番です。
そうは言ってもいきなり相談に行くのは勇気がいりますよね。簡易的な診断であれば以下から無料でできますので、お試しください。
一般的なケースで言うと、まず、任意整理と自己破産/個人再生ではリスクが大きく違いうので、元金のみなら3~5年で返せる状況であれば任意整理を選ぶと良いでしょう。
自己破産と個人再生のリスクはほぼ同じなので、家や車などの資産を残したければ個人再生、資産を持っていなければ自己破産を選ぶと良いでしょう。
また、自己破産手続きで制限される職業(保険外交員、警備員等)に就いている方などは、個人再生を選択するケースもあります。
最終的には個別判断になりますので、弁護士や司法書士に相談して決めましょう。
相談はどこも無料でできるので、いち早く相談してみることをおススメします。
個人再生の種類と条件:小規模個人再生と給与所得者等再生
個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。
それぞれの違いを見ていきましょう。
小規模個人再生
個人再生の一般的な手続きがこちらの「小規模個人再生」になります。
小規模個人再生では、債権者の過半数が反対すると再生計画が認められません。この点が「給与所得者等再生」との大きな違いになります。
ここで言う過半数は、債権者数・借金額の両方で見られます。
債権者数の過半数が反対してもダメですし、たとえ1社でも借金額の過半数になればダメです。
給与所得者等再生
「給与所得者等再生」は債権者の同意なしに進められる手続きです。
名前の通り、サラリーマンなど確実な収入(給与所得)がある方が選べる手続きになります。
小規模個人再生と給与所得者等再生どちらを選ぶ?
後に詳しく説明しますが、小規模個人再生の方が、給与所得者等再生よりも返済額が軽減されるケースが多いです。
また、手続き自体はほとんど変わりませんし、どちらも住宅資金特別条項を利用することは可能です。
よって、基本的には小規模個人再生で進めた方が良いです。
債権者の過半数から反対される見込みがある場合に限って、給与所得者等再生を選んだ方が良いでしょう。
個人再生で借金はいくら減額できるか?
個人再生は借金額を一般的に1/5程度に減額できます。
実際には手続きに種類や借金額・資産によって変わるので詳しく見ていきましょう。
小規模個人再生で減額できる借金額
小規模個人再生では以下いずれか大きい額を3~5年かけて返済していきます。
- 最低弁済額
- 清算価値
最低弁済額
最低弁済額は借金総額に応じて下記の通り定められています。
借金総額 | 最低弁済額 |
---|---|
100万円未満 | 全額 |
100万円以上500万円未満 | 100万円 |
500万円以上1,500万円未満 | 借金総額の5分の1 |
1,500万円以上3,000万円以下 | 300万円 |
13,000万円超5,000万円以下 | 借金総額の10分の1 |
清算価値
清算価値とは、保有しているすべての財産を換金処分した場合に得られる金額のことをいいます。
もっとも、すべての財産といっても自己破産した場合に自由財産として処分せずに済む財産は除かれます。
給与所得者等再生で減額できる借金額
給与所得者等再生では以下のうち最も大きい額を3~5年かけて返済していきます。
- 最低弁済額
- 清算価値
- 可処分所得の2年分
可処分所得とは収入から税金や最低限の生活費を除いた金額です。
この「最低限の生活費」は扶養家族、地域性、物価などを考慮して計算されます。
この可処分所得が高く算出されるケースが多いため、小規模個人再生の方が一般的に返済額は少なくなります。
個人再生手続きの流れと期間
個人再生の手続きは順調にいって半年程度かかります。
小規模個人再生と給与所得者等再生で手続きの流れに違いはありません。
弁護士に依頼すれば裁判所へ行く必要なく、官報には3回掲載されます。
個人再生手続きの進め方
個人再生は債務整理の中でも特に複雑な手続きになります。
弁護士に相談して手続きを進めることをおススメします。
個人再生手続きは自分でできるか?
実は個人再生の手続き自体は弁護士や司法書士に依頼せずに自分で進めることも可能です。
しかし、デメリットが多いのでおすすめはしません。詳しくは以下をご覧ください。
弁護士と司法書士どちらに依頼すべきか?事務所選びのポイント
弁護士と司法書士では取り扱える業務の範囲に違いがあります。
結論のみいうと、個人再生の場合は弁護士に依頼した方が良いです。
また、以下の条件をそろえた弁護士事務所を選びましょう。
- 債務整理を得意としている
- 何度でも相談無料
- 相場以下の費用
- 全国対応
詳しくは以下の記事をご覧ください。
個人再生手続きに強いおすすめの弁護士事務所
上記ポイントをおさえた個人再生手続きにおすすめの弁護士事務所を紹介します。
いざ始めようと思ってもなかなか一歩を踏み出せないかと思いますが、債務整理した人の多くは「もっと早くやっておけばよいかった」と感じています。
借金問題を解決するため、ぜひ無料相談からはじめてみてください。
東京ロータス法律事務所(旧:岡田法律事務所)
個人再生料金 | 着手金:330,000円(住宅ローンなし) 440,000円(住宅ローンあり) 報酬金:220,000円 経費:55,000円 |
電話相談受付 | 平日:10:00~20:00 土日祝日:10:00~20:00 |
事務所所在地 | 東京都台東区 |
対応地区 | 全国 |
価格、実績、休日対応などトータルで見て一番おすすめできる弁護士事務所です。
弁護士法人ひばり法律事務所(旧:名村法律事務所)
個人再生料金 | 着手金:330,000円~ 報酬金:220,000円~ 経費:5,500円/1社 |
電話相談受付 | 平日:10:00~18:00 |
事務所所在地 | 東京都墨田区 |
対応地区 | 全国 |
女性専用窓口もあるので、女性には特におすすめです!
アース法律事務所
個人再生料金 | 着手金:330,000円~(住宅ローンなし) 440,000円~(住宅ローンあり) 報酬金:220,000円~ 経費:実費 |
電話相談受付 | 平日:10:00~19:00 土日祝日:10:00~19:00 |
事務所所在地 | 東京都港区 |
対応地区 | 全国 |
元裁判官が代表の事務所なので、自己破産や個人再生など裁判所を通す手続きにおすすめです!
@Blackshrimp555